宗田節とは宗田鰹(ソウダガツオ)から製造される鰹節の種類のひとつです。
あまり聞き慣れない名前ですが、鰹節よりも濃く強いだしがとれることから、
うどんやおそばなどのだしには必ずといっていいほど使われています。
また、鰹節に比較してもタウリンなどの栄養価が高いのも魅力です。
そもそも宗田鰹は、ヒラソウダとマルソウダの混称で、
スズキ目・サバ科・ソウダガツオ属のさかなです。
地元では目と口との距離が近いことから”めぢか、めじか”と親しまれています。
釣ったその日に食べろと言われるほど、鮮度が落ちやすく生食に向かないものの、
血合いが多く宗田節にすると力強い独特の味わいを生み出します。
そんな傷みやすい魚ですが、生まれてから1年以内の若いめじかのことを”新子めじか”と呼び、
毎年8〜9月のひと月ほど限定で、お刺身などで美味しく味わうことができます。
宗田節にするには、脂が少ない1〜2月の厳寒期に獲れたものが適しており、
”寒めじか”と呼んで最も市場で重宝されています。
土佐清水市は宗田節の生産量日本一を誇り、全国シェアの70%を占めていますが、
一般市場に出回ることは少なく、主に飲食店などのプロの料理人のだし用として流通していました。
しかし近年、そのだしの美味しさや栄養価の高さなどにより一般消費者からの需要も増え、
お土産店やスーパーマーケットなどでも販売されるようになり、知名度が上がってきています。